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この日記について
この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。 2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。 2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。 1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。 1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。 |
EC統合やドイツ統一に対してソ連やユーゴの解体と、見かけ上相反する動きがヨーロッパを駆け巡っています。しかし、この動きは良く見ると表裏一体ではないでしょうか? いずれの動きも、結局は国家という枠組み、あるいは国家の主権をどのレベルに置くべきか、という模索のように考えられます。一つにはならないというのはあくまで民族的、社会的な枠組みの話しであり、EC統合は経済面での緩やかな統合にすぎないと思います。それを裏付けるように、フランスではあくまでCEEであってCEとは(めったに)表現しません。
国民投票が最後までもつれたのは、経済効率から考えれば統合化がベターであると分かっていても、通貨政策に事が及んだためと一般的に分析されています。先進国では現在のところ「主権」は経済的な自立を意味し、その根本である通貨政策の一本化は主権の放棄につながるとの印象を与えたのでしょう。
こういう表現をすると、経済効率追及による統合化は肯定的に迎えられているということに矛盾する印象を与えるかもしれません。ただ、推進派の論調は、あくまで効率向上の成果がEC加盟各国に必ず配分され、反対に効率向上を図らないと、日米による経済支配によって主権喪失に至る、というトーンです。言うなれば、統合の成果が結果的に個々の国の主権強化につながるということになるわけですが、このことから、来年以降、成果の配分を巡って、EC統合問題は大揺れに揺れると予想できるでしょう。特に成果の配分に懐疑的な国民の多いイギリスやフランスでは、行政と企業との間で相当激しい応酬が生じるものと予想されます。基本的にはフランスがどこまでドイツをおだて、ちゃっかり実を取り続けられるかが一つのポイントのような気がします。
もし経済統合が一定の成果を挙げるとなると、民族的には細かいレベルでの自立を志向するようになるのではないでしょうか? 要はメシを食って行ける仕組みさえ明確になれば、あとは仲間で固まろうという動きが出てくるような気がします。そうなると、200X年の統一EC(何をもって統一と言うのやら)においては、もしかするとブルターニュやアルザスが独立国家(何をもって独立国家と言うのやら)となっているかもしれませんね。最も地図屋が国境を記入しなければ意味はありませんが。
まあ、外野の一人としては、これが「国家とは何か」を問う壮大な実験と位置づけて見守りたいと思っています。企業関係者には要塞化というやっかいな行動であることに間違いないでしょうが。
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