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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1993年08月28日

 昨日泊っていったアメリカ人元同僚の反応が、まさしく「英語をしゃべるのは当然」意識で面白かった。英語の看板が少ないこと、思うように英語が通じないことに、かなりイライラしていたみたい。日本語と中国語は喋れるのに、フランス語やドイツ語が駄目というのも特別でしょうけれど....。
 人間の「能力」の研究では「遺伝優位」とする説が主流となっていますので、まず基本的には個人差ば大きいと考えるべきでしょう。一方で「日本人が外国語に弱い」とされる背景には、外国語教育の問題、経済活動の中で相対的に外国語の必要性が低いこと、言語の類似性などが影響していると思うのです。
 このような文脈で「外国語」と表現する場合、たいていは印欧語系の言語を指すと思いますが、語彙、構文のいずれも日本語とは大きく異なる。ドイツでは確か初等教育から英語を教えているのでしょう?そりゃ日本人よりうまくなるわな。それに日本では外国語が喋れなくても職にありつけるし。台湾やオランダなんて、マルチリンガルが生活手段でしょう?
 最近のジャーナリズムでは、日本の生活洋式があまりにも西欧的になったため、欧米人はしばしば日本がアジアの国であることを忘れてしまう、という点が指摘されています。考えてみれば、この奥には「先進国=西欧文化圏」という極めて傲慢な意識があるように感じますが、現象の説明としてはなるほどと思いました。「日本人は我々と同じ言葉を話し、同じ価値観を有する」と勝手に誤解していたところが、実際会ってみて案外話しが通じない。だから「日本人は外国語ができない」「日本は特殊な国」という反応に至ってしまう。


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