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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1993年08月29日

「情報は発信するところに集まる」という法則があるそうです。経験上、真であると思っています。
 別に同時通訳のように喋れる必要はない。ネイティブのような名文でなければならないわけではない。研究者に重要なことは道具として外国語でコミュニケーションできれば良いわけです。大数学者ガウスは、ロシア人数学者ロバチェフスキーの論文を少しでも早く読みたいがため、70才を過ぎてからロシア語を勉強したといいます。あのガウスにしてこういう努力を惜しんでいない。
 自然科学の世界では、最近とみに「グレイ・リテラチャ」の役割が大きくなっております。これは出版に至らないブリーフィング、論文、内部資料から実験データ、アイデアにいたるあらゆる「半」成果物です。件の「大先生」のような研究者ですと、このグレイ・リテラチャ収集で決定的な差がついてしまう危険性が大きい。
 無論、既存の成果物だけから立派な研究をなさっている人もおられましょう。こういう問題は軽々しく評価をすべきではない。一人でコツコツ行える分野とてありましょう。しかし、研究=情報処理でありますから、コミュニケーションの範囲が限られていることは、根本的なハンディとなるはずですね。
 この点からも通信ネットワークの普及は興味深い。


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