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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1993年11月03日

 基本的な注意事項は日本語の論文の場合と大差ないものと考えられる。一番大切なことは、次の6点であろう。

(1)うだうだ考えずとにかく最後まで書いてしまう。
(2)スペルチェッカ、グラマチェッカで文法的誤りを修正する。
(3)少なくとも一日間を明けて文章を冷静に(!)見直す。
(4)文章を書き換える。できればシソーラスで言葉を整える。
(5)信頼できる人に読んでもらい、意味不明箇所(!)を指摘してもらう。
(6)上記(2)(4)を繰り返す。

 文章を書くスタイルで多少の違いはあるだろうが、まず十何年もフランス語づけというような人でもなければ、最初に書いたものは確実に悲惨な出来であると考えて間違いない。例えば江下は在仏一年半で高等教育機関でもそこそこの成績を納めたが、文章を書く作業は別問題だ。せいぜい「滞在1、2年のガイジンにしては、まあ、まともな方かもね」というレベルだ。実際の出来としては、「大学レベルの内容を中学生が書く」ようなものになっている。
 これは謙遜でも何でもない客観的事実である。悲しいことに。(;_;)
 しかし、日を置いて眺めたり、誰かに指摘されてみると、「こりゃ変だわ!」ということが良く分かる。ということは、自助努力によって中学生の文章を高校生位にまではできるはずだ。今時点でこれ以上の高望みはよそう。後は内容で勝負したい。(^^;ゞ
 ここまで書けばお分かりだと思うが、まず書き上げて、それから冷静な目で見直すことが大切だ。(1)と(3)である。
 ここでコツを一つ伝授。
「書いたものをバッサリ捨てる」
 これが江下の強調するコツである。だてに9年間報告書ばかり書いていたのではない(江下のこれまでの執筆論文数は30以上、原稿用紙換算で一万枚以上あるから、多少の傲慢は許されるだろう。尤も99.5% は日本語だけど)。とかくレポートで陥りやすい罠は、「いわんでもエエことをついつい書いてしまう」こと。人間には、良く分からない内容ほどくどく書いてしまう傾向がある。これは書きながら自己弁護をしている行動にほかならない。
 日本語ならまだ冗長程度ですまされるが、外国語の文章だと致命傷になりかねない。

 分からない内容 → くどい文章 → 意味不明な構文、用語

 という悲惨なスパイラルを生じてしまう。
 外国語で苦労して書いた文章はナカナカ捨てがたい。気持ちはよくわかる。しかし心を鬼にしてバッサリやってしまう。絶対にその方が全体として締まった構成になるはずだ。目安として、100頁書いたら 20〜30頁はパッサリやれる。反対に 100頁書かなければいけないなら、120〜150頁書くくらいのスケジュールでいた方がいい。
 どうしてもバッサリやれないときは? 付属資料にまわしてしまえばいい。出来れば表や枠にまとめて整理する。本文でうだうだ書くよりも、その方がよっぽど気がきいている。
 以上を実践する意味で、まずレジュメから作ることをお勧めする。えっ、そんなの当たり前?
 これはこれは失礼しました。


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