過去の日記一覧
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この日記について
この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。 2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。 2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。 1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。 1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。 |
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古巣の後輩より依頼された講演を行う。場所は砂防会館。テーマはネットワークがらみのライフスタイルについて。
無理なスケジュールであることは先刻承知だったが、いよいよ佳境の二月に入り、フィニッシュさせるためには睡眠時間をギリギリまで削る以外に選択肢はなくなった。データ納品前の二週間、平均睡眠時間はおそらく三時間程度だったろう。ふとんで寝ることなどハナからあきらめた。カミさんに「一時間後に起こしてくれ」と告げてからソファーに横になる。それを日に二度か三度おこなうわけだ。
最後の最後は出版社の編集部でデザイナーとともに完徹である。8時ごろにバイク便がディスクを受け取りに来たが、1時間ほど待ってもらって、ようやく手渡すことができた。とりあえずこれで帰宅して眠ることはできるが、翌日には青焼きが出るので、まだまだ一服はできない。すべての作業が終わったときは、さすがに出し殻状態になった。
1月の終わりごろ、パリでおこなった最後の仕事である本『ネットワーク社会の深層構造』(中公新書)が刊行された。中公から本を出すという、ひとつの目標が達成されたわけだ。
この月もムックの制作でひたすら仕事に追いまくられた。年明け早々に関西まで出張し、京都では石川古本店の石川さんに、大阪では漫画道の小谷くんに、いろいろとお世話になった。また、尼崎に住むマニアの人にも、貴重な少女コミックスの書影をスキャンさせてもらった。
さすがにデスクトップ・パソコンを持って出張に出かけるのはたいへんなので、ソフト開発会社に勤務する知人に頼んでPowerBookを貸してもらった。持っている機種ではカラー画像を扱えなかったのである。ところが、出張の終盤になって、そのPowerBookが起動しなくなったのだ。電源ユニットがいかれたらしい。さいわい、スキャンの作業はすべて終わり、データは外付ディスクに移したあとだったので、最悪の事態はまぬがれたが、けっこうきわどいタイミングだった。
「ほん・まるしぇ」プロジェクトの関連で、ネットワーク・コンテンツ研究会という勉強会を始める。定期開催をしたいとは思うが、多忙な人が多いゆえ、どうなるか。とりあえずは今日が第一回。
ムックの制作が始まり、予想通り、まったくの余裕がないスケジュールとなった。12月中は、とりあえず自分担当の原稿をこなせばいいのだが、年明けは地獄となるのは明白だった。ただ、まんだらけが協力してくれることになったおかげで、書影の撮影は一気に進んだ。撮影といっても、対象が本であるから、ほとんどをスキャンでおこなった。まんだらけ中野店にデスクトップ・パソコン、フラットベッド・スキャナを持ち込み、事務所を借りて次々と稀覯本をスキャンさせてもらったのである。評価額が100万円を越えるものが何冊もあったので、正直、かなり緊張する作業の連続だった。
最も緊張したのは、足塚不二雄(後の藤子不二雄)の『最後の世界大戦』と手塚治虫の『新寳島』初版本を扱うときだった。宍戸さんからは、ごく普通の本のようにぽんと手渡されたのだが、なにせ販売価格が300万円というシロモノ。手に汗を握るわけにもいかない。慎重に、そして手早く作業をすませるしかない。とはいえ、めったにない機会なので、どの本や雑誌にも表の画像しか出ることがなかったので、は背や裏も画像に収めておいた。
稀覯本を一気に手にとることができたのは、個人的には非常にラッキーな経験だった。この二冊以外にも、千葉徹哉(ちばてつや)の『復讐のせむし男』、水木しげるの『妖奇伝』『ロケットマン』、石森章太郎の『水色のリボン』、松本あきら(零士)の『宇宙作戦第一号』をはじめ、まさに漫画のお宝に接することができた。
宝島社に持ち込んだムックの企画にGOが出た。プレミア漫画古書を特集したもので、企画や部分的な執筆だけでなく、個々の原稿の発注から全体の監修、制作も引き受けることになった。ただ、当初は5月ごろの店頭販売を目標に、という話だったのが、営業サイドからのリクエストで2月に前倒しされることになった。一応、「もし可能ならば」という打診だったのだが、細かな段取りまでチェックしてみたところ、死ぬ気になって取り組めば不可能ではないとの判断ができたので、引き受けることにした。まあ、早く店頭に並べば、その分、ギャラも早く入ってくるわけだし。
とはいえ、実質的な作業時間は一ヶ月半しかない。しかも、その期間内にDTP作業までもすませなくてはいけないのだ。すぐに台割りをつくり、原稿を依頼するべく、友人・知人に片っ端から電話をかけた。ほとんどの人が快諾してくれたのだが、じつはこの段階ではまだ基本レイアウトを詰め切っていなかったので、依頼原稿の分量は、かなりおおざっぱな目安しか伝えられなかったのである。
平行して取材をこなさないといけない。とりわけ今回はテーマ的に漫画古書店の協力は不可欠だ。まずは京都の石川栄基さんに電話を入れ、取材の依頼とまんだらけのしかるべき立場の人の紹介を依頼した。石川さんに快諾をもらうと、次は紹介してもらった宍戸さん(まんだらけ店舗統括)に連絡を入れ、稀覯本の書影撮影や取材の協力を受諾してもらった。その他にも、佐藤書房、中野書店、大阪の漫画道など、これまでにつきあいの深かった古書店に書影撮影依頼や取材協力の連絡をおこなった。これまでに趣味でつながりのあった人たちのツテをたぐりまくったわけである。