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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

2006年02月27日

 1994年7月に新しいPowerBookを購入した。500シリーズといわれた機種で、マニアのあいだでは開発コードのBlack Birdの名で呼ばれていた。stnモノクロ液晶の520、stnカラー液晶の520c、TFTモノクロの540、そしてTFTカラーの540cの四機種がリリースされていた。当時、TFT液晶は稀少な高級品だったので、一般個人は540cになど手が出ない。しかし、TFTの魅力は捨てがたかったので、540を購入したいと思っていた。
 ところがこのシリーズ、発売前からMacファンの人気をさらっていたので、発売と同時に深刻な品薄状態になってしまった。アメリカ市場での販売が優先されていたため、日本ではずっと入荷未定である。フランスにも在庫はほとんどないし、なによりも値段が日米に比べて高すぎた。で、試しに以前Daystar PowerCashを購入したことがあるテキサス州の店にファックスで問い合わせたところ、520だったら在庫があった。しかも値段が日本の店頭価格にくらべてずいぶん安い。唯一の問題は、アメリカからフランスに送ってもらうと、間接税と関税が高くつくことだった。しかし、7月末に仕事の関係で日本に一時帰国する予定だったので、それにあわせて送ってもらえば日本の消費税だけですむ(本当は日本からフランスに持ち込む際に申告の義務があるのだが)。で、店には日本に送るように指示するファックスを送ったのである。
 ところが、先方が変に気をきかせてくれたために、大混乱することとなった。商品の手配が予定よりも早くできたそうで、日本ではなくフランスに送ったという連絡がファックスで入った。こちらのフランス出発日を伝えてあったのだが、その三日前には確実に届くというのである。
向こうは親切のつもりだったのだろうが、とんでもない。元も子もなくなってしまう。仕方がないので、時間をみはからってテキサス州の店に電話をかけて担当者を出してもらい、フランスに送った商品を回収してすぐに日本に送り直すよう、クレームをつけた。向こうとしては親切で行ったことに対するクレームなので、かなり反発したようである。こちらの英語力では議論に勝ち目はない。仕方がないのでフランスで受け取ることにした。
 ところが、である。到着予定日になっても荷物が来ない。FedExのフランス事務所に問い合わせたところ、まだ通関が終わっていないというのだ。そして、夏のバカンス期間中なので、まだ数日かかるだろうというのである。困った……のではなく、むしろ「しめた!」と思った。すぐに状況をファックスで知らせたところ、こんどは先方からこちらに電話が入った。さらに、この担当者、片言のフランス語を話せるとあって、電話の最初はフランス語だったのである。
 こうなればこっちのものだ。こちらもネイティブではないものの、日頃からフランス語を使って生活しているわけである。向こうが一つ言い訳するたびに五倍ぐらいの反論を返した。それに、いくら向こうが親切でフランスに送ったとはいっても、こちらの指定に従わなかったという弱みがある。なおかつ現実に荷物の到着がこちらの出発に間に合わないとなれば、非は店側にあると認めざるをえない。
 向こうが配送のし直しに消極的なのは、米・仏の往復分と米・日の送料を支払うとなると、利益がなくなってしまうからだった。最後は泣き声に近かった。仕方がないのでこちらから「米・仏の片道分の送料は別名目で負担してもよい」という妥協案を出したのだが、先方にとっては渡りに船だったのだろう。即応じたものである。まあ、こちらとしては払わないでもいい負担をするわけだが、それを含めても日本での販売価格より安かったし、なによりすぐに入手できることを優先させたのである。
 そんなわけで、PowerBook 520が手元に届くまでにはいろいろな波乱があったのだが、このノートブックPCの性能は想像以上に良く、早く入手できて良かったと心底思ったものである。キーボードのタッチも気に入った。このPowerBookは、アップグレードをせぬまま五年以上使い込んだと思う。
 なお、8月は一ヶ月近く日本に滞在したのだが、その間、合計で24回のオフに参加した。一応、仕事もそれなりにこなしたのだが。


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